「お野菜も果物も高いわね。」
「バナナ、安いね。」
「でも、いつの間にか日が経って真黒くしちゃうのよね。」
そんな会話をしながらバナナの前にいたら、
「フリッターとかにすればいいのよ。」という声。
「えっ?」と、顔を向けると優しい笑顔の年配の女性がいた。
「私なんて、一人だから食べきれないでしょ。
だからフリッターにして火を通せば持つでしょ。
それと、それらしい料理の時に砂糖の代わりに、
バナナを切って入れて、それで甘味にするのよ。
あとね、バナナを1本房から取ったら、そこを火であぶって
置くの。殺菌になるから持ちが違うわよ。
また1本取ったら、またあぶるの。」
初耳の方法を伝授して下さった。
「そうなんですか」と、娘とアイデアに感心しながら
お話を聴いた。
小柄で可愛らしい素敵なおばあちゃん。
「ありがとうございます。やってみます。」と私。
思いがけず、見知らぬ方と自然にお話ができ、
知恵を授けてもらって何だか得をした気分。
私もこうした大人な人になりたい。